このたびは桑さにSS本『IN BLOOM』をお手にとっていただきありがとうございます。
同人誌を作るのがおおよそ一年ぶり、SS本作るのはおおよそ二年ぶり、桑さににいたっては二年以上ぶりということで、ブランクの大きい一冊。加えて、今まで出した同人誌とはデザインを変えての発行となり、なんとなく、初心に返った気分で作った一冊でもある。
以下、収録SSについての解説というか、独り言。書いてから一年以上経っているものもあるため本当に独り言だし、大体情緒がない。
・ビタースイート
当時、数ヶ月ぶりに書いた桑さに復帰作ゆえになんとなく思い出深い。勢いで書いたせいで、推敲するたびに修正が入ったSSでもある。桑名くんはなんとなくコーヒーが似合う気がする。あと全く関係ないけど、淹れたあとのコーヒーの粉ってなんとなく土に似てる。
・ユア・ドッグ
桑名くんって大型犬っぽくないですか? でも、具体的に、どこが大型犬っぽいのかと聞かれると、なんとも答えづらい……。
・干した布団の逆襲
当初、SS本に入れる予定がなかったものの、SSの並びの都合で急遽入れることになった一作。「君の唇はきっと甘い」とネタかぶり部分が大きかったので、わりと大きく台詞の改変が入った。健全な男子の話。
・いつだってきみはかわいい
桑名くん、そういうところだぞ。それはそれとして、前向きに頑張る子はいつだってかわいい。
・むつごと
いちゃいちゃしやがって……。
・どこにもいけない
審神者の悲しみに寄り添う桑名くんはこんな感じだろうか、という発想から。なお、サンダルは南泉のものという裏設定。縁側に置いてあったらしい。多分、謝りに行くときは桑名くんも一緒に行ってくれたと思う。
・餌付け
審神者を餌付けする桑名くんの話。桑名くんは餌付けされる側より、する側の方が似合う。
・君の唇はきっと甘い
紛らわしい男。素でやっているのか、狙ってやっているのか。美味しそう、とは、リップの香りのことなのか、それとも。
・夢を見た
結局書かなかったけれど、このとき、桑名くんも同じような夢を見ていたという裏設定。だから、どちらも気まずいし、どちらも意識し合っている朝食の場。端から見れば、きっと、よく分からない緊張感が漂っているに違いない。
・ふぁんさ
双子葉類の芽。なお後日、「はい主、今日のふぁんさのたんぽぽの芽だよ」と指ハートを見せてくれる桑名江がいたとかいなかったとか。
・できないことはたくさんあります
前髪で隠れてるからできなくてもいいのでは、と考えている。もちろん、篭手切は許さない。
・膝枕について
そういえば膝枕ネタあんまり書いたことなかったなー、というのと、豊前江についても書いたことなかったなーという発想から。江の膝枕勢の意味が未だに分からないし消化できていない。どういうことなんです???
・セミダブルの妥協
桑名くんは体格が良い(推定)ので、さすがにシングルベッドは大変だと思う。でもあのぎゅうぎゅうに詰まってる感じも捨てがたいと思っている個体。なおシングルベッドは後日、桑名くんの自室に移送された。付喪神として生まれ直すにはまだ先が長い。
・下心と恋心
これも当初は収録予定ではなかったものの、並び順の関係から急遽収録となったもの。好きな誰かと少しでも時間を共有したいといういじらしさと、それに気付かない鈍感さ。
・怪物は緑の目をしていない
桑名くんははたして嫉妬するのか。タイトルありきの発想だったように思う。ついでに、文庫ページメーカーで2ページ以内で収まるごくごく短い話を書いてみよう、という練習混じり。なので、とてもコンパクトにまとめた、つもり。
・実が成るまで
植木市で植木屋さんから聞いた話が元ネタ。蜜柑の実からとれた種で芽が出たのも本当に聞いた話。気の長い刀と、長生きせざるを得なくなった審神者。タイトルの一番最初には「美味しい」がつくべきかもしれない。
・あるじ専用
桑名くんのフードの下に手を突っ込みたくなりませんか? 私はなります。
・いっぱい食べるきみが好き
タイトルがすべて。桑名くんはこのフレーズが本当によく似合う。夜中のラーメンも桑名くんが食べてると健康的に見える、気がする。
・そんな言葉どこで知ったの
江のものから聞いたそうです。桑名くんのお顔オープンは事務所NGだと思っている。
・湯たんぽと抱き枕
己のことを棚に上げるとはまさしくこのこと。無意識のうちに抱き枕にしている。多分主は気付いてないだろうし……、と思っているが、結果はこの通り。
・恋敵
ねこの日に書いたSS。桑名くん、動物全般好きそう。
・ハグとその顛末
珍しく桑名くん視点。はぐ。収録にあたって、桑名くんのストレスの一文(サツマイモの生育が悪いのが心配という内容)が削除された。このSS集はなんとなく季節順に並べていて、その順番的にこの話は春の話になるのでちょっと合わないかなあと思ったので。そういう小さな変更がいろいろと多いSS集である。
・かいがいしいけだもの
編集のわりと早い段階で、この話がSS集の最後になることが決まっていた。決めた理由はなんとなくなのだが、逆に、これ以外がオチにくるのが想像できないので、やはりこのSSで良かったのだと思う。桑名くんの放置ボイスが元ネタ。万屋ボイスといい、手先器用で試行錯誤が苦ではない、自分でできることが多い刀なんだろうなあ。
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